夫と離婚しなくて良かった理由①
私は夫と5年間の家庭内別居をしていました。最後の2年は口も聞かないどころか、お互いの姿もほとんど見ることはありませんでした。
同じ屋根の下にいながら、顔を合わさないように生活するのは並大抵の苦労ではありません。
だったら、夫と離婚して独身となって彼と会えばいいと思っていたのです。
そうしたら、もっと自由に会えるかもしれない。
でも、私はそれはしませんでした。
それは、未来がなんとなく見えたからなんです。
独身になっても、彼とは変わらず自由になんて会えないし、彼は離婚なんてしない。
そして、私は土日も友達とも会えず、もちろん彼とも会えず、家で一人ぼっち。
彼は家族といますから、少なくとも一人ではないんです。
すると私はどんな気持ちになるかというと、寂しくて寂しくて、「彼ばかりズルい」ってなると思うんです。
彼に怒りをぶつけたくなります。でも、そんな私に彼はウンザリします。
怒ってばかりの彼女、そりゃあ逃げたくもなるでしょう。
責任もないし、「さよなら」と言えば彼はそれでスッキリです。
でも、私は?経済的にも苦しくなり、再婚も難しい年齢。
何より彼より好きになれる人は、なかなか現れないのもわかるんです。
年齢より若く見えて、心は少年っぽい彼、同じ年代でそんな人はどこにもいません。
探しても、みんな、くたびれたおじさん。この年齢で遊んでる年下の男性は、自由過ぎて考え方もついていけません。
頭の凝り固まってるおじさんはもっと、ついていけません。
そうなると、私はただ、孤独で悲しい人生が待ってるような絶望的な気持ちになると思うんです。
怒りは関係のない彼に向かってしまうと、復讐なんて良からぬことを考えてしまうかもしれません。
それは、違うと思ったんです。
②につづく